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Day0:持続可能な農業のカタチを目指して

いつも弊社の記事をご覧いただき、ありがとうございます。実は弊社、群馬の方に畑を借りて農業をしております。最近は様々な業界から農業に参入する法人様が増えておりますが、まだまだ「農業ってなんとなくイメージ湧くけど、実際どんな感じなの?」と思われる方も多いと思います

そこで、実際に我々が行っている農作業の様子や、データを活用したAI農業の可能性について、note上で情報発信していくことにしました。ぜひ末長く、お付き合いいただければ幸いです

さて、コラムの初回ですが、ここでは我々が考えるコンセプトをご紹介したいと思います
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持続可能な農業のカタチを目指して


高齢化社会が進む日本の一つの問題として、農家の減少があげられます。この先5年10年以内に一気に減少するとも言われています。そのような問題にわれわれもできる範囲で取り組もうと考えました。それがElastic Agricultureというコンセプトです

Elasticとは、柔軟とか伸縮自在という意味があります。クラウドサービスの世界ではよく聞きますが、これを農業で実現できないかと考えました。具体的には、我々ようなホワイトカラーが日々の業務をしながら農業をすることで、農業を維持することができないかということです

例えばですが、週4日は日々の業務に従事し、週1は農業に従事します。種まきや収穫時期といった忙しい時期は農業の割合を増やし、それ以外の時期は業務の割合を増やします。このように農業への関わりを柔軟に増やしたり減らしたりすることで農業を維持するということをElastic Agricultureを定義しました

Elastic Agricultureをどのように実現するか、これは非常に難しい問題です。何が難しいかと言うと、農業を専任にまかせるのではなく、普段業務をしている人が農業を実施するからです。例えば、手が空いている人や暇な人が実施することにしたとします。その方が忙しくなれば、農業に従事する人がいなくなります。では農業専任を雇うとします。そもそも農業が既存の事業よりも儲かるものであれば専任を雇用することは可能ですが、そうでない場合は、貴重な採用枠をもうからない事業にあててしまうことになります。他にも例はありますが、いずれにしても本コンセプトは「既存事業に従事している人が農業に従事することで農業を維持する」ということですので、既存事業に従事する社員が「できるカタチ」で農業をすることが重要になります

「社員は既存の事業で忙しい、そんな暇は無い」という声が聞こえてきそうです。一方で本コンセプトを考えた時に、企業にとってのメリットは何かを考えました。まず、社員のストレスを軽減できるのはないかと思いました。現代はストレス社会です。このストレスの一因となっているのが、人とのコミュニケーションです。週に一日は土と向き合い、作物が育つ過程をみるのは、メンタルにプラスになると考えました。次に社員へのブランディング効果です。会社が自社の業務だけにとどまらず、サスティナビリティを考え農業に携わること自体が、会社へのロイヤリティを高める効果があると感じます

Elastic Agricultureの実現に向けて


実現方法の話に戻りましょう。既存事業に従事する社員がやりやすいカタチで農業をするには、以下のことを考慮すべきと考えました

  • そもそも儲けを考えない

  • 多くても週1日にする

  • 寒い冬や暑い夏に実施しない

  • 特定の個人に負荷をかけない

  • 途中でWEB会議でぬけることを許容する

一番大事なことは、持続可能であることです。当然、通常の業務と農業を両立させるには、折り合いをつけられるよう業務量をコントロールする必要があります。これまでの週5日分の業務量に農業をオンする話ではありません。まずはここに着手しました。次に真冬や真夏に実施しないよう、作付けの時期と収穫の時期をコントロールします。8月や9月の暑い時期に何時間も外で活動するのは、翌日の業務にも影響がでる可能性があります。7月に収穫を終えられる作物を選択し、暑い時期の農作業を避け、10月から種をまくようにします。最後に農作業を一日中実施してしまうと、プロジェクトに参加しているメンバーは農作業ができません。そこでキャンピングカーを購入し、農作業の合間にWEB会議をできるようにしました。また、お昼ご飯も車の中で食べることで、農作業の時間を確保することにもつながります

以上、準備が整い、Elastic Agricultureの検証が始まりました

次回からは、農作業についてお話ししていこうと思います

※この記事は、弊社のコーポレートサイトにある農業ブログに加筆・修正を加えたものです

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